2020/12/15 (TUE)

社会学部キャリア支援プログラム イベントレポート就活Café

OBJECTIVE.

2020年11月19日、企業などから内定を得た4年生がこれから就職活動をはじめる3年生以下の学生に自らの体験を語り、質問に答える「就活café」がオンライン会議システムを使って開催された。

晩秋のひととき、活発に、和気あいあいと 4年生が就活体験語る 就活café開催

企業などから内定を得た4年生がこれから就職活動をはじめる3年生以下の学生に自らの体験を語り、質問に答える社会学部キャリア支援行事「就活café」が11月19日、オンライン会議システムを使って開催された。卒業したOB、OGの経験を聞く機会は多いが、就活を終えてさほど時間のたっていない現4年生から直接話を聞くイベントは珍しく、4つの業種別に用意されたミーティングで和気あいあい、活発な質疑応答が繰り広げられた。

相談役を務めた4年生は計20人。「印刷・出版・新聞・通信社」「広告・IT」「メーカー・不動産・海運」「銀行・人材・コンサルタント・ブライダル」の4つの小部屋ミーティングに5人ずつ分かれて、「いつごろから進路を考えはじめたか」「就活でいつごろ、何をやったか」「やってよかったこと、よくなかったこと」「後輩へのアドバイス」などを中心に自身の就活経験を話し、3年生以下の来場者の質問に答えた。

訪れた3年生以下は、対面で行ってきた例年同様の計50人弱。中には1、2年生もいて、コロナウイルス禍が続き、就活の準備も思うに任せない中、関心の高さをうかがわせた。

「30年後も好きでいられる仕事を」 印刷・出版・新聞・通信社の小部屋

印刷会社から内定を得た2人に、KADOKAWA、上毛新聞社、共同通信社に内定の3人、計5人の4年生が相談役の小部屋では、3年の5月ごろから就活を意識しはじめ夏中心に30社ほどインターンシップに行った人から事情で4年次の6月から本格的に就活を開始し夏採用で見事内定を勝ち取った人まで、また本番ではいくつもの業種にわたり30~40社受けた人から1業種に絞ってダメなら卒業延期覚悟で臨んだ人まで、就活体験談は多岐にわたった。特に出版・新聞・通信社は全業種中ここだけ自社制作の一般教養・作文などの筆記試験を課すところで、長期間の地道な勉強が求められるだけに、真剣なやりとりが展開された。

「この企業に行こうと考えた決め手は?」との問いには、トッパングラフィックコミュニケーションズ内定のメディア社会学科4年、佐川凛さんは「いろいろな引出しを持っている人間になりたいと考えていた。紙の印刷だけでなく、アーカイブ、VRなど業務内容が多彩な会社に決めた」共同通信社に記者職で採用が決まった同、安村友花さんは「5年後の自分を想像したとき、OLではないと思った」出版社一本に絞ってKADOKAWAから内定を得た同、保苅菜摘さんは「仕事は一生やっていくし、人生の長い時間を割く。30年後も好きでいられるものを選んだ」と、それぞれが覚悟をもってメディアのコンテンツづくりや報道の仕事を選んだことを口々に語ってくれた。

後輩たちへのメッセージとしては、上毛新聞社内定の同、梅津紗也子さんは「マネのしすぎはよくない。自分らしく、肩の力を抜いて」印刷会社ITP内定の同、土谷彩香さんは「話すことが苦手だったが、たくさんやって克服した。きっといいところにめぐり会える」佐川さんは「自分と向き合うことは苦しいが、逃げないで」安村さんは「何か一つ武器を」と激励した。

プリントメディア業界に進む先輩たちの話を聞いて、社会学科3年女子学生は「そろそろまわりも焦ってきている。直近で就活をくぐり抜けた先輩たちから、いろんなやり方を聞くことができて、とても有益だった」と語っていた。

しかし、個別筆記試験が課される出版・新聞・通信社の難関さがよく理解されていないのか、「自分のまわりは意識高い人が多いので」(現代文化学科3年男子)と、やや勘違い気味の感想もあった。

コロナウイルス禍をチャンスに変えて 広告・ITの小部屋

博報堂と同社グループのインターネット広告会社、それからIT企業に内定を得た5人が相談役の小部屋。産業として右肩上がりのネット関連企業や各種企業活動のすぐそばで宣伝に従事する広告会社、特に後者はメディア関連と分類されることも多いが、個別筆記試験はなく面接中心の選考を行う一般企業の性格が強く、就活体験も面接をめぐる話などが中心となった。

博報堂内定のメディア社会学科4年、野口真郁さんはコロナウイルス禍の就活でオンライン会議システムZoomを使って友人と面接練習を行った話を披瀝。その延長で、「本番のオンライン面接を先方の企業からOKがもらえれば録画して、終わってから視聴しなおした。それが一番良かった」と真っ先にはっきりとした口調で話してくれた。地域情報プラットフォームを通じて地域の活性化を図る事業などを展開するIT企業・フューチャーリンクネットワークに内定した現代文化学科4年、佐藤安未加さんも「オンライン面接を毎回、録画することが役に立った」と身振り手振りを交えて振り返ってくれた。

オンライン面接について、野口さんは「ありがたかった、楽だったという印象が強い。移動時間がなく、直前まで準備できる。会社に行って面接だと自分は緊張してしまうと思うが、適度に緊張がほぐせて、メリットが多かった」と、コロナ禍の中のオンライン選考を逆にプラスに変えた経験も明かした。佐藤さんは「メリットは野口君と一緒。しんどかった時期もあり、オンラインだと企業がみな同じに見える。返ってくる答えに会社や人の雰囲気が出るので逆質問を積極的にしたり、個別にメールを送って一対一で会ってもらったりした」と積極的な攻めの就活をオンラインで行ったことを披瀝してくれた。

コロナウイルス禍のもとでの就活をほぼ回避できた人もいる。博報堂グループのネット広告会社DACに決まったメディア社会学科4年、山根茉莉子さんは「3年生の夏のインターンシップに参加、秋に早期選考を受け、暮れには内々定を得た」IT企業アクティブ・ワークに内定した同、佐々木杏美さんは「若いうちから責任ある仕事をやれそうな中堅企業に絞り、インターンシップに参加した企業に、コロナ禍が本格化する前、春先に決めた」

後輩たちへのメッセージとして、山根さん同様、DAC内定の同、野村真桜さんは「就活は本当にテクニックではない。あまり考え過ぎず、自分をまっすぐにぶつけることが重要」と激励。佐藤さんは「なによりも就活を自分ごととして考えて」と経験を踏まえて訴えた。

4年生の就活談を聞いたメディア社会学科3年女子は「実際に質問できたことが大きかった。また、自分の長所や短所を企業が求めているニーズにどうやって擦り合わせていくかを、自己分析や他己分析などに触れつつ具体的にアドバイスしてもらえたのが大きかった」と感想を語っていた。

ものをつくる、扱う 出会いをたいせつに メーカー・不動産・海運の小部屋

菓子および駐車場管理システムのメーカー、海運、それから不動産ディベロッパー・仲介企業に内定した5人の小部屋。ここでの相談役の4年生は早めに就活をはじめ、試行錯誤しつつ、ものづくりやものを扱う、運ぶなどの仕事にたどり着いて決めた人たちが多い。

京都の菓子メーカー・伊藤軒に内定した社会学科4年、鈴木杏奈さんは「3年夏は金融、秋には人材を見ていた。かたちのないものを扱うほうが自分にできることが多い、人の力になりたいと考えていた。だが、先輩から『あなたはものがはっきりとあって、それを売るほうが熱意をもってできる』と言われ、自分でもそのとおりと思ってメーカーにした」

駐車場管理システム会社・アマノから内定を得たメディア社会学科4年、土屋直輝さんは「テレビ局でアルバイトしていて漠然とメディア志望だったが、企業研究をしていく中でその企業にしかないものづくりに興味がわき、メーカーで働きたいと思うようになった」

社会学科4年、清谷篤さんは「3年の11月まで不動産業界を志望して活動していたが、イメージとのギャップを感じて、自己分析をやり直し。年明け1月に海運業界の就活をはじめ」東興海運から内定を得た。

同、岡崎仁美さんは「はじめは専門・総合商社を見ていたが、不動産会社のインターンシップで客に提案するところが商社のよいところと同じで、最終的に不動産仲介に」と三井不動産リアルティから内定を得た。

就活でやってよかったこととして、清谷さんは面接対策ノート、岡崎さんは就活ノートの作成を挙げてくれた。ディベロッパーの三井不動産レジデンシャルに内定した現代文化学科4年、中島孝平さんは面接向けのイメージトレーニングが有効だったと話した。

この企業にと決めた理由は、との問いには、社員、雰囲気を挙げた人が多かった。「社長以下気さくで仕事に熱意があった。働きやすいと雰囲気で決めた」(清谷さん)、「仕事に真面目で情熱的な人が多い」(中島さん)、「同じ業界で複数の企業をみていたが、入るなら人柄や考え方で決めるだろうと思っていた。人事の人がとてもにこやかで良く接していただいたので、その雰囲気が自分にあっていると感じた」(岡崎さん)

先輩たちの話を聞いて、メディア社会学科3年男子学生は「同じ大学で年齢も近い先輩から生の声を聴くのは、人事の人からとはまた違う利益があって、身に染みる。業界のことや、この時期にやっていたことがタイムリーに聴けたので、自分にとってはありがたかった」と話していた。

1年生の質問でなごやかに 金融・人材・建設コンサルタント・ブライダルの小部屋

銀行・人材・コンサルタントなど、かたちのない商品・サービスを扱う企業に内定した5人の小部屋。特に人を扱う人材サービス企業の2人はとても活発な就活をした。

リクルートマネジメントソリューションズから内定を得たメディア社会学科4年、松﨑野乃花さんは「就活は大学3年生の5月から始め、面接の練習を重ねた。自分の成長と優秀な学生とつながることを目的に夏のインターンシップにいくつか参加。並行して先輩のつてなどで興味ある業界や会社の人と会いまくり、10月から本選考を受けていた。秋冬のインターンシップも何社か参加し、企業理解に努めた。面接前までには、徹底した自己分析と企業分析を行い、ありのままの自分を出すように努めた。その結果、3月に当時第一志望の会社から内定をもらい、いったん就活を終了させたが、コロナの影響もあったため大手2社だけ改めてESを提出。6月に1社面接を受けて内定をいただいて、こちらに決めた」

医療人材紹介会社、エムステージ内定の社会学科4年、水野絵里香さんは「3年の5月ごろからインターンシップに参加。9月からはホテル業界のインターンシップ、11月には集団面接やグループディスカッションの体験会、12月には連日、会社説明会に参加し、選考も受けはじめ、1~3月にやりたいことが見えてきて、4月末に内定をいただいた」と早め早めの就活を語ってくれた。

質問は現代文化学科1年生が「1、2年生のうちにやっておくといいことはありますか」と口火を切り、4年生が口々に「1年生がこの会に来てることにびっくりした」「すごいね」と驚きつつ、「自分の好きなことをやる、それが結果として就活のときに強みになる」「1年生から就活のために何かをやる、という発想は止めた方がよい」ただ「勉強、語学はやっておいて損はない」との声も。質問に全員が答えたことで、一気に場の雰囲気がなごみ、その後も質疑応答が途切れることなく続いた。

後輩たちへのメッセージで、松﨑さんは「自分に嘘のない選択をするために、自分と何度も向き合うことを強く勧めます。自分がなりたい姿、描きたい未来はなんなのか、自分はなぜ今ここにいるのか、過去と現在・未来の点と点が結ばれ、人に説明できるようになれば無敵です」と激励した。

現代文化学科1年の学生は「1年生のうちは、目的をもって学生生活を送ることが大事だとわかって、とても参考になった」と感想を語っていた。