キャリア・就職支援プログラム

【卒業生とのキャリア座談会】開催レポート

2024/04/26

卒業生

OVERVIEW

2023年12月13日(水)、立教大学池袋キャンパス「太刀川記念館」3階カンファレンスルームにて、立教大学社会学部キャリア支援委員会主催によるキャリア・就職支援プログラム【卒業生とのキャリア座談会】が開催されました。これは、社会学部1~4年生と院生ら参加者が、社会の各方面で活躍する社会学部の若手卒業生6名の登壇者と直接対話・交流をする、という社会学部キャリア推進委員会初の試み。参加学生たちは、諸先輩方々から各業界の実情や、就活のころの体験談を聞き、自由に質問をしてアドバイスを受けるなど有意義な時間を過ごし、今後の就活や仕事のとらえ方など、おおいに参考にしていました。

入社後のリアリティ・ショックに備えて

まずは開催にあたり、キャリア支援委員長の小泉元宏先生と、前キャリア支援委員で社会学部長の砂川浩慶先生からの挨拶のあと、進行役である社会学部専任のキャリアサポーター吉村久美子さんが登場。具体的なデータも含め、自らの転職支援業務の経験から感じた、新入社員たちの「リアリティ・ショック」についての説明がありました。
リアリティ・ショックとは、入社後、職場における期待と現実との間に生まれるギャップに衝撃を受けることをさしますが、入社前から就活に失敗したと思う人の多くはリアリティ・ショックも強く、その後2~3か月で短期離職にいたること。そして、入社後のイメージを具体的に持つことでそれを軽減することができ、結果的に短期離職を減らせることなどが資料をもとに語られました。
今回のイベントは、卒業生との交流のほか、このリアリティ・ショック軽減に少しでもつながることを目的として企画されました。学生のみなさんと年齢的に近い、社会に出てから10年以内の各業界の先輩6名を招いて行われた、在校生向けの座談会です。
登壇者6名の簡単な自己紹介後、3名ずつがふたつのテーブルに座り、その周りに二手に分かれた学生たちが座る形になりました。先輩方の職種をそれぞれご紹介すると、大手通信会社の開発担当、大手ビール会社の経営企画部兼社長秘書、リノベーションまちづくりなどを手がける不動産会社開発・再生プロデュース担当、大手広告代理店CMディレクター、大手新聞社のビジネス職、そして総合調査会社の統計調査業務担当、という6名です。吉村さんから、座談会は、登壇者がテーブルを30分で交替する2セッション制で行い、各テーブルでの進行は登壇者と参加者にお任せというルールが説明され、さっそく座談会がスタート。
最初はお互い戸惑いながらも、卒業生の先輩方がリードして、どのような就活を行っていたか、今の企業を選んだ決め手は何か、などについて語りはじめると、徐々に参加者の目も真剣になりパソコンに内容をメモする学生や、積極的に質問をする学生で熱気を帯びてきました。

本音で意見を交わした60分のセッション

学生
この時期、自分のキャリア形成のためどのような準備をしましたか?
先輩
3年次の夏から、5Daysなど長いインターンシップに行きました。社員の方と話すことで自分のキャリアビジョンと照らし合わせることができました。
学生
就職地を自分の出身地か東京かで迷っています。
先輩
いろいろなパターンがあると思いますが、東京で就職し、力をつけてから地元へ貢献することもできると思います。
学生
面接で「学生時代に力を入れていたこと」を答える際、ゼミ、サークル、インターンシップなど、どこに焦点を当てたらよいでしょうか?
先輩
ひと通り答えを用意して、私はキャリアセンターのスタッフさんに聞いてもらうなど相談しました。
先輩
何をやったかよりも、その活動によって自分にどのような軸ができたのか、ブレないものをどう獲得したのかを伝えられるといいと思います。
学生
就活と卒論の作業配分が難しいです。
先輩
就活は、受験勉強のように、たくさんやったからよい結果が出るものではなく、ご縁やタイミングもあります。肩の力を抜いて学業と就活をバランスよくやればよいと思います。
学生
キャリアビジョンのゴールを、どこに定めてよいのかわかりません。
先輩
私もゴールはわかりません。今も悩みます。ただ就活のときは起業したり、NPOに行ったりなどの選択肢もありましたが、教職課程をとりながら、まずは一般企業での就職を考えました。社会に出てみると思っていた以上にいろいろな生き方、働き方があるのがわかると思うので、就職後にゆっくり考えていけば大丈夫だと思います。
このような相談や質疑応答が行われるなか、ときに先輩は学生に「ずっと同じ会社にいるつもりの人はいる?」と挙手を求めたり「なぜその質問をしたの?」と逆質問を返したりする場面も見られました。活発に会話が繰り広げられた60分。ある先輩から「内定先に就職して、100%ギャップがないということはありません。どこへ入社したとしても、やっぱりあちらの会社のほうがよかったかな?と思うでしょう。それも含めての就職だと思って、大学時代にやりたいことを精一杯取り組んで、後悔がないよう残りの時間を大切に過ごしてください」と励ましの言葉を贈られ、参加者はたくさんの勇気とやる気をもらい、会場をあとにしました。

参加者の声をご紹介します。
・先輩から、これからの就活に活かせるような細かなアドバイスをいただけた。
・就職に焦りや不安があったが、自分と年齢が近い先輩からもう少し気楽に考えてもよいことを教えられたのでよかった。
・社会人OB・OGの生の声を聞けて参考になった。我々世代にこれから求められるのはAIなどにも対応できる、適応力だとの発言が印象に残った。
・社会学の学びが、仕事でも活かせることがわかった。

立教大学社会学部のキャリア支援では、この【卒業生とのキャリア座談会】のように、独自の同窓会ネットワークなども活用しつつ、学生個々の視点に寄り添ったキャリア支援を充実させていることが特徴です。

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