メディア社会学科、井川 充雄 教授に聞く、10の質問

2018/05/01

教員

Q.1 今までの経歴を教えてください。

一橋大学を大学院まで卒業して、そこから静岡大学にて十二年間教鞭をとっていました。それで、2007年の10月から立教大学に赴任して、こちらでももう十年以上になりますね。

Q.2 どんな学生でしたか?

好きな授業は、図書館に行って参考文献なんかを読んだりするほど熱心に参加する一方、そうでもない授業はサボったりするという、割と好き嫌いがハッキリした学生でしたね。当時は、漠然とジャーナリストになりたいという思いを持っていて、それが社会学系のゼミに進むきっかけだったと思います。授業以外では、中学・高校とつづけていた合唱を大学でもやりたいと思いグリークラブに入っていました。

Q.3 専門の研究領域について教えてください。

専門はメディア史です。もともとは、戦後アメリカによる占領期の新聞の研究からスタートして、今日のメディアがどのようにつくられてきたのかということに対して歴史的なアプローチをしています。また、メディア社会学というのも私の領域ですので、メディアの発達によって社会がどう変わってきたのか、あるいは社会の変化によって、メディアがどのような影響を受けてきたのかということも研究しています。

Q.4 担当している授業の内容について教えてください。

私の研究領域と同じで、「メディア社会学」と「メディア史」の授業を行っています。「メディア社会学」は入門的な科目ですので、さまざまな論者の文献などを紹介しながら、メディアと社会とのかかわり合いについての基本的な考え方を教えています。「メディア史」では、ここ数年、ラジオの発展史などについて話をしています。ラジオって、現在では少しマイナーなメディアですけど、それでも災害の時に活躍したり、コアなリスナーがいたり、あるいは、高齢者にとっての大切なメディアになっていたり。そういった、時代ごとの役割の変化というのを紹介しています。

Q.5 担当しているゼミの内容について教えてください。

私のゼミでは、メディア史を扱っています。歴史というと古いことをやるように思われがちですが、そもそもメディア自体がそれほど古い歴史を持つわけではない。ですから、現代のメディアの中で興味や関心のあることを研究してもらって、その中に歴史的な視点を入れていくということになります。ここ数年、だいたい三つくらいのグループに分かれて、それぞれが興味を持っているテーマで研究をしてもらっているのですが、今年はテレビドラマ、フェイクニュース、テレビCMを扱うグループがありましたね。

Q.6 ゼミを通して学生に伝えたいことは何ですか?

現代は、すごく変化の激しい時代で、そういったことに社会学部の学生は敏感です。「これからどうなっていくのだろう」ということに興味を持つことは当然素晴らしいことですが、けれどそれを知るためには、やはり歴史にも触れないといけない。今までどうだったかを理解することによって、これからどうなるかということが予測できるわけで、そういう歴史的視点を学んでもらいたいと思いますね。

Q.7 社会学の魅力は何ですか?

社会学というのはすごく幅の広い学問で、個々人が持っているいろいろな疑問を素直にぶつけられる分野なんです。そして、それに対しての解答や解明するための方法論もまた、いろいろと用意されている。だから、どんな素朴な疑問であっても答えを見いだすことができて、それ故の奥の深さが魅力だと思います。

Q.8 どのような学生が社会学部により合っていると思いますか?

好奇心が旺盛で、何にでも疑問が持てる学生が一番向いていると思います。先生に言われた通りや、教科書に書いてある通りに理解して、「ああ、そうか」というだけではやっぱりダメで、「いや、こうじゃないか」、「こういう答えもあるんじゃないか」と自由に発想して、多様な考え方に対して楽しみが見いだせる人は、ぜひ社会学部に来てもらいたいですね。

Q.9 学生におすすめしたい本を教えてください。

『幻影(イメジ)の時代』という、1962年に原著が出た本です。この本の中で、著者のブーアスティンという人は、本物と、それを鏡に映したイメージのようなものとの区別が、当時の社会でつかなくなってきたということを幾つかの事例を挙げながら紹介しています。これは、メディアが発達した現代にこそ、まさに当てはまる話ですよね。とても古い本なので、載っている事例も古いのですが、その考え方というのは現代の「インスタ映え」というような現象を紐解く時にも役立つ。社会学の入門書として、こういった古典も学生には読んでみてもらいたいですね。

Q.10 最後に高校生へのメッセージをお願いします。

社会学は、高校までの授業とはまったく異なる分野の学問です。ですから、わくわくと勇気を持って未知の世界に飛び込んできてください!

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