メディア社会学科、和田 伸一郎 准教授に聞く、10の質問

2017/05/01

教員

Q.1 今までの経歴を教えてください。

大学は関西学院大学の商学部に入ったのですが、在学中にニーチェなどの哲学書にはまり、そちらの方面の研究がしたいということで神戸市外国語大学の修士に進みました。その後、京都大学の修士に入り直して、そこで博士号を取得。卒業後は愛知県の中部大学に赴任し、2016年の4月に立教大学へきました。

Q.2 どんな学生でしたか?

音楽研究部という軽音部みたいなものに所属して、楽曲をつくり演奏もしていました。今でしたらパソコンで簡単に曲がつくれると思うのですが、当時はシンセサイザーを使って打ち込み系の音楽をつくって。もともと中学2年生の頃から洋楽にはまって、大学をでるまでどっぷりと音楽に浸かる生活をしていましたね。

Q.3 専門の研究領域について教えてください。

一言で言うとデジタルメディア論です。もう少し専門的に言うなら、インターネットの政治経済学のようなものでしょうか。シリコンバレーから誕生したMicrosoftやApple、Googleが世界的な企業になり、Facebookなど新しいサービスが広がっていき、世の中がますますコンピューター化される時代。その変化は、世界中の社会や法理から政治、経済までを劇的に変えていきます。そうした動きを捉えて、分析、洞察していくというのが私の研究領域です。

Q.4 担当している授業の内容について教えてください。

「情報社会論」という授業を教えています。現在進行形で進む技術革新がどこに向かっているのかを、具体的な事例などを交えつつ解説し、その裏側にあるセキュリティやプライバシーの問題などを紐解きます。テクノロジーの進歩によって、既存の社会がどのように変わっていくのかを見通すための力を伸ばしていければと思います。

Q.5 担当しているゼミの内容について教えてください。

デジタルデータやコンピューティングとは何かを知ってもらうために、SNSを利用したスモールデータの分析などを行っています。本当は、ゼミ生全員にテキストマイニングツールなどを用いたデータ解析を体験してもらいたいのですが、パソコンが得意でない学生たちも多いので、今のところ、テーマを決めてtwitterで検索してでてきたツイートを分類する等の方法で調査や分析を行ってもらっています。

Q.6 ゼミを通して学生に伝えたいことは何ですか?

やはり、もっとコンピューターに触れてほしいということでしょうか。パソコンが使えないと社会に出てから困るのはもちろんですが、自分自身の可能性を狭めることにもなってしまう。とてもマニアックな音楽の知識を持っている学生がいるのですが、彼はパソコンで自分がつくった音楽をSoundCloudにアップすることで、海外の人からもコメントをもらったりしているようです。今の時代は、そういうアプローチで簡単にグローバルにコミュニケーションできるわけです。

Q.7 社会学の魅力は何ですか?

身近なところにあるものを深く追求していくことで、社会が見えてくるということです。例えば、あるアイドルグループのファンたちのツイートを追っていくと、そこにはある種の自生的秩序が見えてきたりする。そういった感覚は若い人たちにとっては当たり前かもしれないけれど、それを年配の人たちにもわかりやすく書けたら、そのまま論文になってしまうんです。それは、社会学ならではの面白さですね。

Q.8 どのような学生が社会学部により合っていると思いますか?

何か一つでも突きつめたい趣味があるような人は向いていると思いますね。例えば、野球をテーマに卒業論文を書いてもいいわけです。既に、メジャーリーグなどでは、セイバーメトリクスという統計学的な分析を用いたチームづくりが進んでいますが、それを研究テーマにしていた学生も過去にはいましたよ。

Q.9 学生におすすめしたい本を教えてください。

これは、マルセル・プルーストという二十世紀の偉大な小説家の言葉だったと思うのですが、「本というのは眼鏡のようなもので、自分に合わなければ、別のものを探してかけてみればいい」と言っているんですね。これはもうその通りで、ぜひたくさんの本を読んで、自分の視界を開いてくれる、自分の思考の道具となるような一冊と出会ってもらいたいです。

Q.10 最後に高校生へのメッセージをお願いします。

十年先から逆算して今を考えてほしいですね。テクノロジーの進化によって、かつてないスピードで社会は変化しています。それこそ、今ある職業が十年後にもあるかはわからない。その中で、十年後にはどのような技術が存在しているのか、それによってどんな社会になっているのか、そこで自分は何をしていたいのかということを想像しながら毎日を過ごしてもらえたらなと思います。

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