社会学部国際社会コース(社会学科所属)3年生の佐藤陽南さんにインタビュー

国際社会コース 佐藤陽南

2023/05/09

在学生

OVERVIEW

社会学部国際社会コース(社会学科所属)3年生の佐藤陽南さんに、立教大学での学びについて語っていただきました。

学問同士のつながりや別分野との関連から「学びの精神」を体感する

社会学は自分を知り、価値観を知ること

社会学に興味を持った理由は「人と人の繋がり方」を学ぶことができるからです。自分が一生涯、他者との関係性の中にいると考えたとき、それをあつかう社会学的な視点を身につけておきたいと思いました。また、社会学がわかると、自分がなんとなく抱いていた違和感や思考を言語化することができ、議論ができるとも考えました。社会学を学ぶことが、自分を知ること、自分の価値観を見つめ直すことになると思いました。

立教大学は先生方の人数も多く、社会学を学ぶ環境が整っており、それぞれの先生方の研究テーマの幅も広かったことから、漠然と抱いている社会学への興味を明確にしたうえで、専門性の高い学びにも挑戦していけると思いました。

日常の身近な経験が社会学なのだとわかった感動

1年次の「自己と他者の社会学」は、まさに自分が学んでみたいと思っていたことが詰まった授業であり、社会学が身近なところにあるという感動がありました。自分が経験したことに名前がついていたり、解釈が示されたりするのが面白かったです。

そして「自己と他者」というテーマを、こんなに多くの先人たちが考えてきたのだ、という驚きもあり、解釈の多さを知り一層興味が深まりました。ほかにはどのようなことが社会学で説明できるのだろうか、考えられるのだろうかと思うようになり、日常の生活と社会学を結びつけるきっかけにもなりました。

2年次で英語を磨くため国際社会コースに編入

国際社会コースへは、2年次に編入しました。1年次の学習を経て、もっと海外の事例にも触れてみたいと思ったこと。大学生のうちに、英語での学習という初めてのことに挑戦してみたい気持ちになったことがきっかけです。

 2年次に履修した学部専門科目の「フィールドスタディーズ」の授業では、いわゆる「生(なま)の経験」ができました。この科目では「介護」をテーマにインタビュー調査を行い、介護をサポートする側の方のお話を伺いました。対面でインタビューをするからこそ相手の感情の機微に触れることができ、気持ちが強く伝わりました。

協力してくださる方に失礼にならないように、という基本的なことを意識したほか、一歩踏み込むか下がるか、踏み込むならどう行くのか、対面でなければ分からない「インタビューはインタビュアーとインタビュイーでつくるもの」ということを感じとることができました。お話も興味深く、学問としてだけでなく、人間としても学ぶことが多かった授業です。

「社会調査演習」で量的調査に触れる

3年次で役立ったのは通年授業の「社会調査演習」です。この授業は社会調査士の認定科目だったのですが、それまで授業やゼミでは質的調査を学んでいたので、今度は量的調査に触れてみたいと思いました。

量的調査の長所・短所、調査時の工夫や配慮、結果の読み取り方などを学び、データ分析ツール「SPSS」の使い方を初めて覚え、使える喜びと分析の楽しさを味わえたことが印象的でした。自分の興味関心をもとに「社会調査」として成り立たせるために調査文を考え、結果をまとめるなどは難しく苦労しましたが、自分の手で社会調査を構築していくことに達成感を得ることができました。

また3年次には「日常生活の社会学」をテーマに研究するゼミに所属しました。私は現在「ぬいぐるみに関するファン文化研究(仮題)」というテーマにとり組んでいる最中です。「ぬいぐるみが好き」とは一体何なのかに焦点を当てた研究です。愛着や感情という部分に注目しつつ、人とぬいぐるみの関係性や、ぬいぐるみが人間生活に与える影響を探りたいと思っています。しかし、方向性はもう少し検討し確定させながら、4年次の卒論を意識しながら進めたいと考えています。

立教大学はリベラルアーツをかかげる自由の学府

この3年間の広い学びにおいて「立教大学ならでは」だと思ったのは、学問同士のつながりや別分野との関連を感じたこと。また、他学部の授業が受けられることも「学びの精神」などリベラルアーツをかかげているだけあるなと思いました。また立教大学は「自由の学府」の名の通り、自由な大学です。サークルをはじめとした正課外活動も盛んで、学業以外も頑張れる環境が整っています。

学びで得たことのほかに、私はサークル活動にも力を入れ大好きな居場所づくりもできました。高校のころから放送委員会に所属し、アナウンスや編集を行っていたこともあり「放送研究会」に所属しました。アナウンスや動画編集のほか、機材を扱ったり表舞台に立ったり、台本を書いてイベント運営を支えたりと幅広く活動し、高校ではできなかったことも多数経験し、自分に自信を持つことができました。

卒業後は、メディア・マスコミ業界を志望しています。人々のさまざまな悩みにアプローチをし、地方や地域の魅力を近い距離で発信することで、すべての人たちが「社会の一員だ」と感じられるテレビ番組の制作に携わりたいです。

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