キャリア・就職支援プログラム
【JAL施設見学会&トークセッション】取材レポート
2025/04/21
在学生
OVERVIEW
2024年12月13日(金)、東京国際空港(羽田)新整備場地区 JALメインテナンスセンター1にて、立教大学社会学部キャリア支援委員会主催によるキャリア・就職支援プログラム【JAL施設見学会&トークセッション】が開催されました。「株式会社JAL航空みらいラボ」と、キャリア支援委員会が協同で企画した独自プログラム。今回は、航空教室Bに2~3年生を中心とした22名の学生たちが集まりました。内容は企業説明やトークセッション、「スカイミュージアム」見学、格納庫見学の3部構成です。学生たちは熱心に耳を傾け、積極的に質問し、巨大な飛行機を目の前に大いに感動していました。学生たちの人気が集まる業界の一つである航空業界について、たっぷりと学んだ充実の4時間をレポートしました。
現役ベテラン客室乗務員が、学生たちの緊張をほぐしながら企業の概要を説明

冒頭、このプログラムの進行役である「株式会社JAL航空みらいラボ」のマネージャーであり、20年のキャリアを持つ現役ベテラン客室乗務員、吉村真紀さんが登場。「株式会社JAL航空みらいラボ」とは、JALが2024年に新たに設立したグループ会社で、航空業界に関する総合的な情報の収集、調査研究や課題解決、産学連携を通じた価値の創造や、次世代の育成などを目的としたシンクタンクです。
航空業界に興味がある人もない人も、学生たちがキャリアや企業への理解を深め、社会で活躍するイメージを持ってもらうため、立教大学社会学部キャリア支援委員会が、この日のために約半年をかけて準備を行ってきました。入場証のストラップは、立教大学のスクールカラー紫紺で用意されました。
吉村さんが、客室乗務員ならではの滑らかな語り口で自己紹介をしたのち、第1部を開始。アイスブレイクとしてJALグループ社員全体の中における客室乗務員の人数や、スカーフの結び方など「客室乗務員クイズ」が出題され、場の雰囲気が温まります。続けて、JALグループの概要、企業の歴史、世界の航空機事故の歴史へと話は進みます。
「ヒューマンエラーが発生する要因は何だと思いますか?お隣の人と話し合ってみてください」と吉村さんが促すと、学生たちはお互いに相談しながら挙手をして「疲労」「焦り」「勘違い」などの発言をします。医療や航空の安全において活用されている概念の解説や、課題解決のためのプログラムが紹介されるなど、社会学とも関わるトピックを扱う場面もありました。熱心にメモをとる学生も多く、空の仕事への関心がより高まっていく様子がうかがえます。吉村さんは「JALの使命は命を守ること、安全が最優先です」と締めくくり、次のトークセッションに移りました。
航空業界に興味がある人もない人も、学生たちがキャリアや企業への理解を深め、社会で活躍するイメージを持ってもらうため、立教大学社会学部キャリア支援委員会が、この日のために約半年をかけて準備を行ってきました。入場証のストラップは、立教大学のスクールカラー紫紺で用意されました。
吉村さんが、客室乗務員ならではの滑らかな語り口で自己紹介をしたのち、第1部を開始。アイスブレイクとしてJALグループ社員全体の中における客室乗務員の人数や、スカーフの結び方など「客室乗務員クイズ」が出題され、場の雰囲気が温まります。続けて、JALグループの概要、企業の歴史、世界の航空機事故の歴史へと話は進みます。
「ヒューマンエラーが発生する要因は何だと思いますか?お隣の人と話し合ってみてください」と吉村さんが促すと、学生たちはお互いに相談しながら挙手をして「疲労」「焦り」「勘違い」などの発言をします。医療や航空の安全において活用されている概念の解説や、課題解決のためのプログラムが紹介されるなど、社会学とも関わるトピックを扱う場面もありました。熱心にメモをとる学生も多く、空の仕事への関心がより高まっていく様子がうかがえます。吉村さんは「JALの使命は命を守ること、安全が最優先です」と締めくくり、次のトークセッションに移りました。
立教卒業生が営業職について語り、質問に答える
机を円形に移動したあとに登場したのは、2017 年立教大学卒業生の上野広貴さん。ソリューション営業本部に所属する上野さんからは、自己紹介ののち、入社して7年間にわたって行ってきた業務や、中期経営計画「JAL Vision 2030」、新たな取り組み「JAL FUTURE MAP」の紹介がありました。上野さんは、ソリューション営業本部の顧客販売部VIP顧客販売室で、大学や経済、スポーツ、医療や芸能団体などに対して、留学や出張、学会などで活用できる商品の提案および営業活動を行っています。上野さんはたびたび、世代が近い学生たちに向けて「どう思いますか?」など声をかけコミュニケーションをとりながら、仕事の楽しさや苦労について伝えてくれました。
そして次は、吉村さんが進行役の質問タイム。参加者から2人に対して、オンラインフォームを使っての個別の質問も受けつけていました。
そして次は、吉村さんが進行役の質問タイム。参加者から2人に対して、オンラインフォームを使っての個別の質問も受けつけていました。
吉村
はい、上野さんに質問が来ています。JALグループに入社する決め手は?
上野
私は立教大学出身で、学生のころから人と観光が好きでした。決め手はJALグループを受けたときの人事の方にとてもよくしていただいたことと、働いて楽しそうだと思ったからです。
吉村
社員の雰囲気や企業風土については、採用試験のときに感じた印象はだいたい合っていますよね。自身の感覚を大切にするといいと思います。次に、英語力は必要ですか?という質問です。
上野
私は簡単な日常会話なら…という程度です(笑)。
吉村
JALではTOEIC 600点以上、または同程度の英語力を有することが望ましいとしていますので、学生のうちにチャレンジできるように、そこはクリアしておくとよいと思います。学生のうちにできないことは、社会人になってもできませんから。私は、ジェスチャーを交えながら心で伝えることを大切にしています(笑)。
学生
入社前と入社後のギャップはありましたか?
上野
国内外への出張が多いイメージでしたが、JALグループは世界各地に現地支店がありますので、私のこれまでの業務においては、実際に自分自身が現地へ行くことは少なかったです。一方、転勤で山口へ赴任しましたが、私のふるさとがひとつ増えた気持ちになりました。今は東京で勤務しています。
活発にやりとりが行われたトークセッションを終え、次は第2部「スカイミュージアム」と格納庫見学のための説明です。格納庫で旅客機と出会う前に、しっかりと予習をすませた学生たちは、その後1時間かけてじっくりと「スカイミュージアム」を見て回りました。
活発にやりとりが行われたトークセッションを終え、次は第2部「スカイミュージアム」と格納庫見学のための説明です。格納庫で旅客機と出会う前に、しっかりと予習をすませた学生たちは、その後1時間かけてじっくりと「スカイミュージアム」を見て回りました。
体験施設「スカイミュージアム」で企業理解をより深める

トークセッションが行われた教室と同じフロアに広がる「スカイミュージアム」は、空の仕事やJALの歴史など6つのゾーンを楽しみながら学ぶことができる、体験型のミュージアムです。どの世代にも人気があるという「制服体験コーナー」は、やはり学生たちにも人気です。パイロットや客室乗務員などに5秒で変身することができ、思い思いの制服を着て撮影会で盛り上がっていました。パイロットの制服を着た女子学生に聞いてみると、パイロット志望とのこと。航空業界を目指す学生はほかにもいて、学生たちを見守っていた吉村さんにインターンシップでの失敗経験について、立ち話で相談をもちかける学生もいます。さらに別の学生が「客室乗務員になるためには、何が大切ですか?」という質問を投げかけると、吉村さんは「体力です!」と笑顔で即答でした。
フロアに多数配置されたスタッフは、積み上げてきたキャリアを活かして働く、元客室乗務員の方が多く、展示のひとつひとつを丁寧に案内し、学生たちに気を配ってくださるのが印象的です。中でも関心を集めたのが、フライトシュミレーターとして使用していたコックピットの展示内で、集まった学生たちの前で操縦手順を披露してくださったスタッフの方です。オーロラのカーテンを見下ろしながら、グリーンランド上空を飛び、パリのシャルル・ド・ゴール空港へと向かう機内アナウンスを同時に再現してくださり、いぶし銀のような佇まいと品のある美声に、周囲はすっかり引き込まれていました。まるで実際に飛行機に乗って、パリへと向かっているかのようなひと時を演出してくださったスタッフに、思わず拍手が起こっていました。
フロアに多数配置されたスタッフは、積み上げてきたキャリアを活かして働く、元客室乗務員の方が多く、展示のひとつひとつを丁寧に案内し、学生たちに気を配ってくださるのが印象的です。中でも関心を集めたのが、フライトシュミレーターとして使用していたコックピットの展示内で、集まった学生たちの前で操縦手順を披露してくださったスタッフの方です。オーロラのカーテンを見下ろしながら、グリーンランド上空を飛び、パリのシャルル・ド・ゴール空港へと向かう機内アナウンスを同時に再現してくださり、いぶし銀のような佇まいと品のある美声に、周囲はすっかり引き込まれていました。まるで実際に飛行機に乗って、パリへと向かっているかのようなひと時を演出してくださったスタッフに、思わず拍手が起こっていました。
大迫力の格納庫で最新型機を前に知識を深める
最後のプログラムは第3部、格納庫見学です。ヘルメットを着用し、5人ひと組に分かれて案内スタッフとともに時間差で出発です。関係者入り口から進むとそこは、羽田空港に隣接し、航空機の安全な運航を支えるM1とM2のふたつの巨大な格納庫が広がります。M1格納庫では1週間から1カ月程度を要する重整備、M2格納庫では、日常的な機体メインテナンスが行われ、約1200名の整備士がここで働いています。2024年4月には、M2格納庫に新入社員2600人が集まり入社式が行われました。
巨大格納庫のすぐ目の前には、4本の滑走路を持ち、日本でもっとも広い飛行場である羽田空港が広がり、ひっきりなしに離着陸が繰り返されています。この日は運よくM2格納庫内に最新型機、エアバスA350-1000が停まっていました。案内スタッフの方が、至近距離で見るからこそわかる機体の情報を、休みなく見学者に伝えてくれます。顔部分はフランスで製造されており、通称「ゾロマスク」と呼ばれる特徴的なコクピット席の黒い窓は、空気抵抗を減らし、窓の温度を調整するためであること。顔部分のまわりに、突起のようなものが多くあり、センサーの役割を担っていること。最新機の機体の素材は錆びにくい炭素繊維複合材53%を使用しており、エンジンはロールス・ロイス製など興味深い話を次々と聞かせてくださいました。
格納庫から教室に戻り、吉村さんが今日のまとめを行いつつ追加質問を受けつけると、学生たちから「上の立場に立ったときに、気をつけていることは何ですか?」「社会人になったら、ゆっくり休めなくなりますか?」「仕事のモチベーションを保つ秘訣は?」など、いっそう熱心に質問が飛び、吉村さんも最後まで丁寧に答えてくださいました。
プログラムの終了時間となり、最後にキャリア支援委員長の小泉元宏先生、社会学部専任のキャリアサポーター吉村久美子さんから「社会学部の就職は多岐に渡っています。ぜひ、いろいろな選択肢を知ったうえで仕事を選んでください」と挨拶があり、名残惜しい雰囲気の中、学生たちは会場をあとにしました。
参加者の声をご紹介します。
・自分のキャリアについて悩んでいたので、社会学部だからこそ視野を広げていろいろな業界を見た方がよいと思い、今回参加しました。JALの方々がチーム一丸となって安全を守り「お客様を目的地にお運びする」という熱意がとても伝わってきました。(3年女子)
・航空業界で、自社養成パイロット希望です。しかし、それは狭き門なので業界全体で広く職種を考えています。JALフィロソフィーの概要は知っていたのですが、それを社員の方がどのように仕事の中で意識され、体現されているかを知ることができて貴重な体験でした。格納庫見学はとても迫力があって楽しかったです。(3年女子)
・メールで知らせを見て興味を持ちました。実際に飛行機を間近で見たこともよかったのですが、社員の方々が、お客様の安全に対する思いが強く、その対策に真摯にとり組んでいることに感銘を受けました。(2年男子)
立教大学社会学部のキャリア支援では、この【JAL施設見学会&トークセッション】のように、企業とのコラボも積極的に実施するなど、多彩なキャリア支援を展開していることが特徴です。
巨大格納庫のすぐ目の前には、4本の滑走路を持ち、日本でもっとも広い飛行場である羽田空港が広がり、ひっきりなしに離着陸が繰り返されています。この日は運よくM2格納庫内に最新型機、エアバスA350-1000が停まっていました。案内スタッフの方が、至近距離で見るからこそわかる機体の情報を、休みなく見学者に伝えてくれます。顔部分はフランスで製造されており、通称「ゾロマスク」と呼ばれる特徴的なコクピット席の黒い窓は、空気抵抗を減らし、窓の温度を調整するためであること。顔部分のまわりに、突起のようなものが多くあり、センサーの役割を担っていること。最新機の機体の素材は錆びにくい炭素繊維複合材53%を使用しており、エンジンはロールス・ロイス製など興味深い話を次々と聞かせてくださいました。
格納庫から教室に戻り、吉村さんが今日のまとめを行いつつ追加質問を受けつけると、学生たちから「上の立場に立ったときに、気をつけていることは何ですか?」「社会人になったら、ゆっくり休めなくなりますか?」「仕事のモチベーションを保つ秘訣は?」など、いっそう熱心に質問が飛び、吉村さんも最後まで丁寧に答えてくださいました。
プログラムの終了時間となり、最後にキャリア支援委員長の小泉元宏先生、社会学部専任のキャリアサポーター吉村久美子さんから「社会学部の就職は多岐に渡っています。ぜひ、いろいろな選択肢を知ったうえで仕事を選んでください」と挨拶があり、名残惜しい雰囲気の中、学生たちは会場をあとにしました。
参加者の声をご紹介します。
・自分のキャリアについて悩んでいたので、社会学部だからこそ視野を広げていろいろな業界を見た方がよいと思い、今回参加しました。JALの方々がチーム一丸となって安全を守り「お客様を目的地にお運びする」という熱意がとても伝わってきました。(3年女子)
・航空業界で、自社養成パイロット希望です。しかし、それは狭き門なので業界全体で広く職種を考えています。JALフィロソフィーの概要は知っていたのですが、それを社員の方がどのように仕事の中で意識され、体現されているかを知ることができて貴重な体験でした。格納庫見学はとても迫力があって楽しかったです。(3年女子)
・メールで知らせを見て興味を持ちました。実際に飛行機を間近で見たこともよかったのですが、社員の方々が、お客様の安全に対する思いが強く、その対策に真摯にとり組んでいることに感銘を受けました。(2年男子)
立教大学社会学部のキャリア支援では、この【JAL施設見学会&トークセッション】のように、企業とのコラボも積極的に実施するなど、多彩なキャリア支援を展開していることが特徴です。

