社会学部現代文化学科3年の森山紀瞭さんにインタビュー

現代文化学科 森山紀瞭

2024/04/17

在学生

OVERVIEW

社会学部現代文化学科3年の森山紀瞭さんに、立教大学での学びについて語っていただきました。

大学4年間で価値観を広げ、人生の軸を定めることが目標です

必修科目の「社会学原論1」で社会学へのモチベーションが向上

高校生の時点では、大学で何を学びたいのか明確ではなかったものの、しかし将来、何らかの社会課題を解決し社会貢献を果たしたいという想いがありました。

実際に入学後は、国内の社会課題の歴史や変遷を学び、現在の状況やその原因などを学習しています。引き続きこれらのことについて学び、卒業後も学んだことを活かせるような職業に携わりたいと考えています。

「社会学原論1」は、1年次前期から始まる必修科目のひとつです。この講義は、高校までに学んだことと結びつく点が少なく、まったく新しい学問に着手した感覚で、理解に時間がかかりました。しかし反面、学び甲斐もありました。この講義では、裾野の広い社会学の多くに共通する基礎知識を、インプットすることができました。

基礎知識が身についたことにより、社会学自体の大枠を掴むことができましたし、その他の社会学関連の講義を理解しやすくなりました。また、幅広い社会学の中から少しずつ自身の興味のある分野やフィールドを見つけることができたので、社会学へのモチベーション向上にもつながりました。

語学留学や国内でのフィールドワークで知見を広げられた

2年次の春休みには、オーストラリアのシドニーにて、1か月の語学留学を体験。人生初の海外生活でした。そのときに受けた講義「Global Study Program」では、班ごとにテーマを決めて事前学習を行い、テーマに沿った社会調査を行いました。それまでに培った社会学の知識を、海外という場でアウトプットするため高い英語力が必要でしたが、現地で実践を積み大きな自信を得ることができました。英語力はもちろんのこと、社会学の実践的な経験、海外体験、6単位取得など、たくさんのものを得た留学体験あり、自身の価値観を広げる機会となりました。

大学の外へ出てフィールドワークを行った3年次の「フィールドスタディーズ」では、実際に街に出て研究や執筆を進めていくため、都市の雰囲気を肌で感じることができました。調査は、何組かのグループに分かれ、東京23区内のいくつかの地点をターゲットにしました。

行政、民間デベロッパー、地域住民などへの聞き取りなどを受講生自らが実施するので、聞き取り対象者へのアポイントメントの取り付けや、調査票作成、インタビューの実施、礼状の発送から報告書制作まで、一連の実践的な調査技術を学ぶことができました。これらの実践は社会に出た際、役に立つものばかり。またグループで活動するため、メンバーから意見をもらい、自分では見落としていた視点に気づかされることもありました。

社会課題解決にもつながる「在日外国人」をテーマに研究を深めたい

3年次のゼミは、文化人類学の考え方や研究手法について学ぶ木村自ゼミを選びました。現在は、民族史的なディテールにこだわるエスノグラフィを学んでいます。エスノグラフィとは文化人類学などにおける学術調査法で、異文化・コミュニティーの中に実際に入り込み行動観察やインタビューをなど行うことです。

これら文化人類学的な質的調査や参与観察を通して、文化的な他者の経験や語りを記述してデータ化。そして、調査対象社会の構造や社会的変遷の文脈のなかで分析する方法を学んでいます。具体的な調査はこれからですが、私は在日コリアンを対象に研究したいと考えています。そして引き続き卒論も、在日外国人関連をテーマにしたいと考えています。

これまで3年間、社会学部生としてさまざまな講義を受講してきて、日本には多方面で多くの社会課題があることを知りました。なかでも、少子高齢化は日本のもっとも大きな社会課題のひとつであります。日本人の人口を増加させることも重要ですが、現状、在日外国人が増加していること、アルバイトで彼らと関わる機会が多いこと、そして自身の背景などから在日外国人というテーマを主軸に日本の移民制度や少子高齢化の改善法を探っていきたいと考えています。

不動産業界に進み、在日外国人を「住」の側面からサポートしたい

高校生までと比べて、大学時代は自分に充てることのできる時間が多いと感じています。私は幼い頃から空手を習っていたこともあり、大学では空手部に所属。部員同士の和気藹々とした雰囲気が大好きで、部活を通した仲間づくりもできました。前述のように留学も経験できましたし、立教大学キャリアアップセミナーという制度を用いて、不動産関連の国家資格も取得しました。立教大学キャリアアップセミナーではさまざまな資格の講座をリーズナブルに受講することができるため、利用しない手はありません。社会学に関連する資格や就職活動に役立つ資格も多々あるので、チャレンジの幅は広範囲です。

残りの大学生活は、さらにいろいろなことに挑戦したいですね。旅行や読書体験なども積極的に取り入れて自身の価値観をさらに広げ、人生の軸を定めることを目指します。

就職については、不動産業界の中でもデベロッパーと呼ばれるまちづくりに携わる業界を志望しています。もともと不動産業界に興味があったので、資格も取得しましたし、アルバイトも在留外国人に特化した部屋探しサービスを提供する不動産会社に勤務しています。また、社会学部生として日本には多くのマイノリティの方々がいて、彼らは生活する上で多くの悩みがあるという社会課題があることを学びました。それらの経験から最大の生活基盤のひとつである「住」を通して、将来は大規模な社会課題の解決ができたらいいなと思っています。

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