社会学部現代文化学科3年生の酒井 夏美さんにインタビュー
現代文化学科 酒井 夏美
2022/04/29
在学生
OVERVIEW
社会学部現代文化学科3年生の酒井 夏美さんに、立教大学での学びについて語っていただきました。
大学は専門的な知見を高めるだけではなく 人と出会い自分の将来をゆっくりと決めていく場所
学科の垣根を超えて多様な視点や 価値観を身につけていく
高校生のときは漠然と「大学4年間ではたくさんの人と関わり、自分の視野を広げていけたらいいな」と考えていました。このような思いから大学を調べ、多様な視点や価値観を専門的に学ぶことができる立教大学社会学部を選びました。多彩な専門科目が幅広く開講されているところにも惹かれました。
以前から興味のあった自学科の環境学や文化論のほか、他学科で開講しているジェンダー論など幅広く学びたいと思っていました。学科の垣根を越えて興味・関心のある授業を選択できるのが、立教大学社会学部の特徴だと思います。
以前から興味のあった自学科の環境学や文化論のほか、他学科で開講しているジェンダー論など幅広く学びたいと思っていました。学科の垣根を越えて興味・関心のある授業を選択できるのが、立教大学社会学部の特徴だと思います。
自分の「あたりまえ」が 当たり前ではなくなる瞬間
1年次の必修授業「文化の社会理論」の中でとくに印象に残っている内容は「家族の人類学」です。改めて血や遺伝子のつながりだけが「家族」ではないことに気づかされ、また文化によって「家族」の定義が異なることを学びました。
自文化と異文化を相対化させて物事を見ることで、今まで認識していた「社会の常識」が通用しない場合があり、多様な視点で物事を考える大切さがわかりました。自分の「あたりまえ」が、当たり前ではなくなる瞬間を感じられました。
自文化と異文化を相対化させて物事を見ることで、今まで認識していた「社会の常識」が通用しない場合があり、多様な視点で物事を考える大切さがわかりました。自分の「あたりまえ」が、当たり前ではなくなる瞬間を感じられました。
アートと社会のつながりを学んだ オンラインプロジェクト
コロナ禍により2年次はオンライン授業に切り替わりました。「アートの社会学」ではこのような状況だからこそできる、オンラインでのプロジェクトを行いました。このプロジェクトは、自分の身のまわりにあるアートを探して受講生で共有し展示会をする、という内容でした。アートという表現活動と社会の関係など、基礎的な知識を学んだうえで「アート」の概念についても改めて考えました。アートといえば、有名な絵画や彫刻などを想像する人も多いと思います。しかし、例えば普段自分が見ている風景や、「カワイイ」という感覚そのものが「アート」の対象になるという視点が新鮮でした。
発表に向けて展示物を作成するのは大変でしたが、教授が親身に相談にのってくださいました。展示題材を自由に選べるなど、能動的な授業形態でとても印象に残っています。
発表に向けて展示物を作成するのは大変でしたが、教授が親身に相談にのってくださいました。展示題材を自由に選べるなど、能動的な授業形態でとても印象に残っています。
「何が差別に値するか」について 自分自身を問い直した
3年次の「差別と偏見の社会学」は、自分自身を問い直すよいきっかけになりました。誰もが「差別をしてはいけない」と知っていますが、本当に「何が差別に値するか」を十分に理解できているのかを学ぶことができる授業です。気づかないうちに差別や偏見で人を傷つけてしまう可能性がある、ということにとても衝撃を受けました。
「もしも今、社会で何も不自由なく生きているのであれば、それは自分がマジョリティの立場にいるからである」ということを強く認識させられました。そして見えていなかったマイノリティの存在を知り、マイノリティに対するこれまでの態度を内省するなかで差別や偏見についての考えを深めることができました。
「もしも今、社会で何も不自由なく生きているのであれば、それは自分がマジョリティの立場にいるからである」ということを強く認識させられました。そして見えていなかったマイノリティの存在を知り、マイノリティに対するこれまでの態度を内省するなかで差別や偏見についての考えを深めることができました。
福島県双葉町へフィールド調査に行き 語り部の話を聴く
私が所属するゼミは、関教授のもとで主にライフストーリーを扱った環境社会学について学んでいます。とくに公害や災害に遭われた人から「語りを聴く」ことを通して、資料などでは知ることのできない「当事者の記憶」を継承するとともに、その被害や復興の様子を研究しています。私は先日、福島県双葉町へフィールド調査に行きました。実際に語り部活動をしている方にお会いして、震災での経験や現在の様子を聴くという貴重な体験ができました。
卒論に関してはまだ仮段階ですが、「『語り』の自由とは何か」をテーマにしようと考えています。フィールド調査のための事前学習として読んだ論文の「当事者の経験を自由に表現できるはずの語り部活動は、ときにその話に制限がかかり自由さを失う」という内容が興味深いと思い、研究対象にするかどうか考えています。
卒論に関してはまだ仮段階ですが、「『語り』の自由とは何か」をテーマにしようと考えています。フィールド調査のための事前学習として読んだ論文の「当事者の経験を自由に表現できるはずの語り部活動は、ときにその話に制限がかかり自由さを失う」という内容が興味深いと思い、研究対象にするかどうか考えています。
常識にとらわれない 柔軟な思考力を育む社会学部
先日、ゼミで教授が「自由にやりたいことができる時間があるのは大学生のうちだけ。残り1年を有効に使うように」とおっしゃっていました。私はよく本を読むのですが、今後の人生が豊かになるような言葉をひとつでも多く見つけられたらいいなと思っています。またいつも手に取るジャンルの本のほかに、卒業論文に向けての参考となるような文献をさらに収集して読みたいと思います。
立教大学は、知識欲旺盛で自分の意見をしっかりと持っている学生が多く、とてもよい刺激を受けました。社会を捉える視点を変えることによって今まで見えてこなかった事実に気づくことができるなど、常識にとらわれない柔軟な思考を持つことの大切さを学べてよかったです。
大学は専門的な知識を身につけるだけではなく、たくさんの人と出会い、自分の将来をゆっくりと決めていく場でもあると思います。社会学部では、幅広くさまざまな分野を学ぶことができるため、その中からきっと自分の関心のあるものを見つけられます。
立教大学は、知識欲旺盛で自分の意見をしっかりと持っている学生が多く、とてもよい刺激を受けました。社会を捉える視点を変えることによって今まで見えてこなかった事実に気づくことができるなど、常識にとらわれない柔軟な思考を持つことの大切さを学べてよかったです。
大学は専門的な知識を身につけるだけではなく、たくさんの人と出会い、自分の将来をゆっくりと決めていく場でもあると思います。社会学部では、幅広くさまざまな分野を学ぶことができるため、その中からきっと自分の関心のあるものを見つけられます。