社会学部国際社会コース(メディア社会学科所属)3年生の児玉 梨里さんにインタビュー

国際社会コース(メディア社会学科所属) 児玉 梨里

2022/04/28

在学生

OVERVIEW

社会学部国際社会コース(メディア社会学科所属)3年生の児玉梨 里さんに、立教大学での学びについて語っていただきました。

社会問題に耳を傾け、理解しようとする姿勢の重要性を学び メディアが果たす役割について考えた

日常生活の中にある社会の問題に目を向ける

社会学部は、あらゆる社会問題に目を向け、学科を越えて多角的な視点から学ぶことができます。日常生活の中でアンテナを立てながら、問題意識を持つことで自分の視野も広がると思い社会学部を志望しました。

メディア社会学科を選んだのは、高校生のころから、新聞記者への憧れがあったこともあります。原爆の現実や核軍縮への思いを被爆地に留めず、全国に伝えるため、ジャーナリズムの手法や歴史をメディア社会学科で学びたいと考えていました。また、ゲストスピーカーとして実際に現場で働く方が講義してくださる機会がたくさんあり、生の声を聞くことができることも魅力でした。

身近なことを学問的に追究する体験に 衝撃を受けた

1年次で学んだ「流行論」は、自分の日常に欠かせないファッションという事柄について、歴史から現状まで学ぶことができました。日常的にかかわることを学問的にいちから学ぶ経験は初めてだったので、衝撃を受けましたね。安くて可愛いファストファッションは若者にとって欠かせないアイテムですが、安さの裏には計り知れない生産者の苦悩があることを、映画鑑賞を通して知りました。

レポートでは日本のギャルの変容や、90年代のJ-POPの流行を扱いました。趣味の領域を学術的に学ぶこと、ただの趣味で収まらないように深掘りすることで、より一層おもしろさを見出すことができました。

サークルは、バンドサークルに所属しました。両親の影響で、筒美京平さんが作曲した昭和歌謡を聴くことが好きで、当時の情景を想像したり、文化に憧れたりしています。先輩とそんな歌謡曲の話をすることもとても楽しいですね。

英語の文献を読み理解することで 国内事情にも目が向くようになった

2年次からは、より英語力を磨こうと国際社会コースを選択しました。留学経験がなかったので英語力には自信がなく、国際社会コースのレベルに達しているか不安でしたが、同級生や先生のサポートを受けながら授業に楽しく参加できています。

2年次の春学期でもっとも努力した授業は「Reading Sociology in English」です。「Journalism for Democracy」という、英語で書かれた社会学の文献を読むことが初めてだったので、とても苦労しました。英語自体の理解もさることながら、活発な議論をするためにもテキストの内容を深く理解しなければなりません。先生から「テキストの読み込みが足りないです」と指摘されたときは、泣くほど悔しい思いをしましたが、テキスト内容の本質を引き出そうとそれまで以上に熱を入れました。ですから、テキストを徹底的に読み込む姿勢が身につきましたね。毎日この授業のことで頭がいっぱいでした。そして、海外の文献を読み込むことで「それでは日本の現状はどうなのだろうか?」と、自然と疑問を持ち、目を向けることもできました。

一人ひとりが持つ問題意識を みんなでディスカッションする意義

3年次「Lecture&Discussion A」では、グローバリゼーションについて英語で学び、議論しました。授業の冒頭では、毎回学生が関心のある社会問題をテーマにしたTED(世界中の著名人によるさまざまな講演会)を紹介し、その問題について学ぶことができました。受講生一人ひとりがさまざまな社会問題に目を向けていることがわかり、刺激を受けましたね。
この授業であらゆる社会問題に耳を傾け、理解しようとする姿勢の重要性を学びました。主に英語で発言するので自分の意見をまとめるのに苦労しましたが、一人ひとりの持つ問題意識について皆で議論することができたことはとても有意義でした。

卒論のとり組みで、自分の興味の核心に迫る

橋本ゼミは「ネット時代の表現と文化」がテーマでした。春学期では佐藤卓己著「現代メディア史」を輪読し、メディア・表現とテクノロジーの影響や変化について学びディスカッションを行い、秋学期には若者の政治参加について意見を出し合いました。

卒論は、以前から興味のあった原爆を題材に「韓国人被爆者と歴史認識の違い」をテーマにしようと考えています。太平洋戦争中、広島と長崎に落とされた原子爆弾によって亡くなった被爆者は日本人だけではなく、当時労働力補充のために朝鮮から動員された7万人もの韓国人が被爆した事実をとり上げました。韓国人「解放」のシンボルとしての原爆と、多数の犠牲者を出した原爆。韓国国内での認識のズレをはじめ、日本との歴史認識の違いを比較し、韓国人被爆者の苦悩や核のジレンマについて考察したいです。

卒論を含め興味を深掘りしたことは、私の地元、広島選出の国会議員に核政策について取材する活動を1年次から行っていることです。核兵器禁止条約にどうしたら批准できるのか、国会議員一人ひとりの核政策に対する意見をより多く引き出したいと思っています。

また、学生同士のディスカッションとゲストスピーカーによる講義を受けたことは、大学で学んでよかったと思ったことです。学生同士のディスカッションについては、コロナ禍でもオンラインを活用して、議論を行うことができました。ディスカッションを通して学生同士はもちろん、先生にも自分の意見を伝えやすかったので、オンライン授業でも十分に理解することができました。

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